2.老齢年金の給付について

(1)老齢基礎年金を受給するのに必要な加入期間はどのぐらいですか?

老齢基礎年金を受給するには、国民年金の「保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間を含む)」と「保険料免除期間(免除期間、納付猶予期間、納付特例期間を含む)」と「合算対象期間(カラ期間)」を合計して原則として10年以上(平成29年8月1日改正)あることが必要です。
合算対象期間とは年金の受給資格期間には加えますが、年金額の計算には含めない期間のことをいいます。
たとえば、会社員の妻が昭和61年3月以前に国民年金に任意加入できたのにしなかった期間などです。
なお、平成29年7月以前は受給資格期間が25年以上必要でした。このため、平成29年7月以前に受給開始年齢に達した方で、受給資格期間が25年未満の人は(A)と(B)の特例制度が設けられていました。ただし、特例制度を利用しても受給資格期間が25年未満の人で10年以上の資格期間があれば、平成29年8月1日に受給資格を満たします。受給開始は平成29年8月からになります。

被用者年金制度の期間の特例(A)

生年月日に応じて加入期間が20年~24年に短縮されます

生年月日 加入期間
昭和27年4月1日以前 20年
昭和27年4月2日~昭和28年4月1日 21年
昭和28年4月2日~昭和29年4月1日 22年
昭和29年4月2日~昭和30年4月1日 23年
昭和30年4月2日~昭和31年4月1日 24年

厚生年金保険の中高齢者の特例(B)

男性40歳、女性は35歳以降の加入期間が15年~19年あれば、受給資格期間を満たすことができます

生年月日 加入期間
昭和22年4月1日以前 15年
昭和22年4月2日~昭和23年4月1日 16年
昭和23年4月2日~昭和24年4月1日 17年
昭和24年4月2日~昭和25年4月1日 18年
昭和25年4月2日~昭和26年4月1日 19年

(2)老齢基礎年金は何歳から受給できますか?

老齢基礎年金の支給開始年齢は原則として65歳ですが、希望すれば、60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受給することもできますし、66歳以降に繰り下げて受給することもできます。
この場合、繰り上げると年金額は繰り上げ1か月につき昭和37年4月1日以前生まれの人は0.5%減額、昭和37年4月2日以降生まれの人は0.4%減額され、繰り下げると年金額は繰り下げ1か月につき0.7%増額されます。

繰上げ減額率【昭和37年4月1日以前生まれの場合】

請求時の年齢 減額率
60歳0か月~60歳11か月 30.0%~24.5%
61歳0か月~61歳11か月 24.0%~18.5%
62歳0か月~62歳11か月 18.0%~12.5%
63歳0か月~63歳11か月 12.0%~6.5%
64歳0か月~64歳11か月 6.0%~0.5%

繰上げ減額率【昭和37年4月2日以降生まれの場合】

年齢 減額率
60歳0か月~60歳11か月 24.0%~19.6%
61歳0か月~61歳11か月 19.2%~14.8%
62歳0か月~62歳11か月 14.4%~10.0%
63歳0か月~63歳11か月 9.6%~5.2%
64歳0か月~64歳11か月 4.8%~0.4%

【繰上げ請求のおもな注意事項】

  • ・年金額は請求時期に応じて減額され、減額率は一生変わりません。
  • ・繰上げ請求後、65歳前までに障害の状態になっても、障害基礎年金を受け取ることができない場合があります。
  • ・65歳になるまでは、遺族厚生年金を受給する権利があっても、繰り上げた老齢基金年金とどちらか一方の年金しか受け取ることができません。
  • ・寡婦年金を受け取ることができません。
  • ・国民年金に任意加入している間は、繰上げ請求することができません。
  • ・65歳になるまでの間、雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付を受給する場合は、老齢厚生年金の一部または全部の年金額が支給停止となります(老齢基礎年金は支給停止されません)。

繰下げ増額率

請求時の年齢 増額率
66歳0か月~66歳11か月 8.4%~16.1%
67歳0か月~67歳11か月 16.8%~24.5%
68歳0か月~68歳11か月 25.2%~32.9%
69歳0か月~69歳11か月 33.6%~41.3%
70歳0か月~70歳11か月 42.0%~49.7%
71歳0か月~71歳11か月 50.4~58.1%
72歳0か月~72歳11か月 58.8~66.5%
73歳0か月~73歳11か月 67.2~74.9%
74歳0か月~74歳11か月 75.6~83.3%
75歳0か月 84.0%

(注)昭和27年4月1日以前生まれの人は70歳になるまでの間に請求することができます。

【繰下げ請求のおもな注意事項】

  • ・振替加算は、繰下げても増額はありません。
  • ・早く亡くなった場合、年金の受取総額は、本来の年金支給よりも少なくなることがあります。
  • ・障害年金や遺族年金を受給している場合は、繰下げ請求できません。
  • ・繰下げ待機期間中の在職老齢年金制度により支給停止される額については、繰下げ増額の対象外になります。
  • ・65歳に達した時点で老齢年金を受け取る権利がある場合、75歳に達した月(75歳の誕生日の前日の属する月)を過ぎて請求を行っても増額率は増えません。増額された年金は、75歳までさかのぼって決定され支給されます。
  • ・年金生活者支援給付金、医療保険・介護保険等の自己負担や保険料、税金に影響する場合があります。
  • ・昭和27年4月1日以前に生まれた人の繰下げ受給は、70歳に達した月までとなります。

(3)老齢基礎年金の年金額はいくら受け取れますか?

老齢基礎年金の額は20歳から60歳になるまでの40年間の保険料をすべて納めた場合、年額795,000円(令和5年度価額)です。なお、昭和31年4月1日以前に生まれた人は、年額792,600円(令和5年度価額)となります。
途中で保険料を免除された免除期間や保険料を納めなかった未納期間がある場合にはその期間に応じて年金額が少なくなる仕組みです(下図参照)。

老齢基礎年金の計算式(国民年金保険料の免除期間等がある場合)

老齢基礎年金の計算式

※昭和31年4月1日以前生まれは、792,600円となります。

(注)平成21年3月分までは、全額免除は6分の2、4分の1納付は6分の3、半額納付は6分の4、4分の3納付は6分の5にて、それぞれ計算されます。

(注)加入可能年数は、大正15年4月2日から昭和2年4月1日までに生まれた人は、25年に短縮されており、以降、昭和16年4月1日生まれの人まで生年月日に応じて26年から39年に短縮されています。

付加年金の計算式

第1号被保険者・任意加入被保険者が定額保険料に付加保険料(月額400円)を上乗せして納付すると、老齢基礎年金に付加年金がプラスされます。
付加年金の計算式は、次のとおりです。

200円×付加保険料納付月数

国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料免除制度

平成31年4月1日より、国民年金第1号被保険者について、出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間の国民年金保険料が免除されます。なお、多胎妊娠の場合は、出産予定日または出産日が属する月の3か月前から6か月間の国民年金保険料が免除されます。免除された期間は保険料納付済期間と同様になります。

(4)老齢厚生年金は何歳から受け取れますか?

厚生年金保険の支給開始年齢は昭和61年の年金制度改正で60歳から65歳に引き上げられました。
ただし、急激に支給開始年齢を引き上げると混乱が生じるため、段階的に引き上げており、支給開始年齢は生年月日と性別で異なります。
60歳から65歳になるまでの間に支給される年金のことを「特別支給の老齢厚生年金」といい、「定額部分」と「報酬比例部分」からなります。
65歳から支給される年金は「老齢厚生年金」といいます。

老齢厚生年金の支給開始年齢の引き上げスケジュール

老齢厚生年金の支給開始年齢の引き上げスケジュール

【表の見方】昭和20年4月2日〜昭和22年4月1日生まれの男性は60歳から「報酬比例部分」の年金が支給され、63歳からは「定額部分」の年金が支給されます。65歳になると、報酬比例部分の年金は「老齢厚生年金」、定額部分の年金は「老齢基礎年金」とそれぞれ名称が変わります。


老齢年金支給イメージ図

【会社員世帯のケース】

夫は昭和20年4月2日生まれで退職まで会社員、妻は3歳年下の専業主婦(会社勤めなし)

老齢年金支給イメージ図

【用語解説】

報酬比例部分 過去の報酬等で決定。
定額部分 加入期間の長さなど等で決定。
老齢厚生年金 報酬比例部分の年金が65歳になると「老齢厚生年金」に名称変更。
老齢基礎年金 定額部分の年金が65歳になると「老齢基礎年金」に名称変更。
経過的加算額 差額調整部分。
加給年金額 原則として20年以上(特例に該当する場合は15年~19年)の厚生年金保険の被保険者期間がある老齢厚生年金受給権者に生計を維持されている年収850万円未満の65歳未満の配偶者あるいは子の要件を満たす子がいれば支給。
配偶者に対する加給年金額は228,700円(令和5年度価額)で、老齢厚生年金の受給者の生年月日に応じて加算額33,800円~168,800円が特別加算として上乗せされます。
子に対する加給年金額は子の人数に応じて「子の加算額」が上乗せ支給されます。
子の加算額は1人目と2人目が各228,700円、3人目以降は1人につき76,200円です。
公的年金制度でいう「子」とは、18歳到達年度の末日までの間の子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子をいいます。
振替加算 加給年金額の対象者になっている配偶者が65歳になると、加給年金額は打ち切られますが、一定の条件を満たすと配偶者(大正15年4月2日~昭和41年4月1日までの間に生まれた人であること)の老齢基礎年金に振替加算が支給されます。

(5)老齢厚生年金の年金額はいくら受け取れますか?

老齢厚生年金を受給するには老齢基礎年金と同様に、10年以上(平成29年8月1日以降)の受給資格期間と厚生年金保険に1か月以上加入していたことが必要です。
なお、平成29年7月31日までは受給資格期間が25年以上必要でした。このため平成29年7月31日までに受給開始年齢に達した人には特例制度が設けられており、受給資格期間が15年~24年でも支給される場合もありました。
なお、特別支給の老齢厚生年金(60歳~65歳になるまで支給)は厚生年金保険の被保険者期間が12か月以上なければ受給できません。

【60歳から64歳まで】

特別支給の老齢厚生年金=(A)報酬比例部分  [+(B)定額部分 +(C)加給年金額]

(A)報酬比例部分※1 = ① + ②

①平成15年3月以前の加入期間
平成15年3月以前の加入期間の計算式
②平成15年4月以降の加入期間
平成15年4月以降の加入期間の計算式

  • ※1 共済組合加入期間がある人の報酬比例部分の年金額は、各共済加入期間の平均報酬月額または平均報酬額と加入期間の月数に応じた額と、その他の加入期間の平均標準報酬月額または平均標準報酬額と加入期間の月数に応じた額をそれぞれ計算します。
  • ※2 平均標準報酬月額とは、平成15年3月以前の加入期間について、計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月以前の加入期間で割って得た額です。
  • ※3 平均標準報酬額とは、平成15年4月以降の加入期間について、計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、平成15年4月以降の加入期間で割って得た額です。
  • ※4 昭和21年4月1日以前に生まれた人は、給付乗率が異なります。

(B)定額部分(令和5年4月分から)

昭和31年4月2日以後生まれの人 1,657円 × 生年月日に応じた率※1 × 被保険者期間の月数※2
昭和31年4月1日以前生まれの人 1,652円 × 生年月日に応じた率※1 × 被保険者期間の月数※2
  • ※1 生年月日に応じた率(定額単価)については1.875~1.000
  • ※2 昭和9年4月2日から昭和19年4月1日生まれは444月、昭和19年4月2日から昭和20年4月1日生まれは456月、昭和20年4月2日から昭和21年4月1日生まれは468月、昭和21年4月2日以後生まれは480月を上限とします。

(C)加給年金額

228,700円+特別加算(生年月日に応じて33,800円~168,800円)
  • ※上記は、生計維持されている所定の要件を満たす配偶者がいる場合。生計維持されている所定の要件を満たす子がいる場合は、別途加給年金額の加算があります。

【65歳から】

老齢厚生年金=(A)報酬比例部分 +(B)経過的加算額 +(C)加給年金額

(A)報酬比例部分

特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分と同じ

(B)経過的加算額

定額部分-老齢基礎年金の厚生年金加入期間相当額

(C)加給年金額

特別支給の老齢厚生年金の加給年金額と同じ

ただし、過去の報酬は現在の賃金水準に再評価した上で、平均するため、計算は非常に複雑です。
自分の年金加入記録に基づく年金額を知りたい場合には、50歳以上であれば、日本年金機構の年金事務所や街角の年金相談センターで年金額の試算をしてもらうことができます。その他、日本年金機構の「ねんきんネット」で試算したり、毎年1回、日本年金機構から送付される「ねんきん定期便」にも自分の年金加入実績に基づく年金見込額が記載されていますのでご参考にしてみて下さい。

(6)会社に勤めながら年金はもらえますか?~在職老齢年金~

「在職老齢年金制度」といい、老齢厚生年金の受給権者が60歳以降も厚生年金保険の適用事業所で働く場合、老齢厚生年金の額と給与や賞与の額(総報酬月額相当額)に応じて、年金の一部または全額が支給停止となることがあります。
具体的には基本月額(年金額÷12か月)と②総報酬月額相当額(その月の標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の合計額÷12か月)に応じた額が支給停止となります。

在職老齢年金制度による
調整後の年金受給月額
=基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-48万円)÷2

なお、上記計算式で計算した結果、1か月に「48万円」を超えない場合は、年金額の支給停止は行われません。

次の在職老齢年金早見表を利用すると、おおよその年金受給額(月額)がわかります。

60歳以上の在職老齢年金早見表(厚生年金基金加入者を除く)

60歳以上の在職老齢年金早見表(厚生年金基金加入者を除く)

(注)老齢基礎年金は調整されず、全額支給されます。

【表の見方】
総報酬月額相当額30万円(横軸)の人が年金月額20万円(縦軸)の場合、在職老齢年金により19.0万円の年金が支給されます。したがって、年金月額20万円が1.0万円減額され19.0万円の支給になります。
(注)65歳未満の人で高年齢雇用継続給付金を受けられる場合は在職による年金の支給停止に加えて年金の一部が支給停止になります。

(7)雇用保険の高年齢雇用継続給付を受給すると年金が停止されてしまいますか?

特別支給の老齢厚生年金を受給している場合、厚生年金保険の被保険者であり、雇用保険の高年齢継続給付(高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金)を受けると、在職老齢年金による支給停止に加えて雇用保険との調整により年金の一部が支給停止されます。
高年齢雇用継続給付とは60歳以降における賃金ダウンに対応するため、雇用保険の被保険者期間5年以上の60~64歳の被保険者のうち、賃金額が60歳到達時の賃金額の75%未満となった人に対して、最高で60歳以降の賃金額の15%を支給する制度(各月の賃金額が370,452円以上の場合は不支給)です。この額は毎年8月1日に変更されます。

高年齢雇用継続給付

  高齢者雇用継続基本給付金 高年齢再就職給付金
対象者 雇用保険の基本手当を受給しないで継続雇用した人または再就職した人 雇用保険の基本手当を受給して60歳以後に所定給付日数を100日以上残して再就職した人
支給要件
(全てに該当
していること)
  • ・60歳以降も雇用保険の被保険者であること
  • ・60歳時点で雇用保険の被保険者期間が通算して5年以上あること
  • ・60歳時の賃金と比較して60歳以後の賃金が75%未満に低下していること
  • ・60歳以後に安定した職業に再就職し、雇用保険の被保険者であること
  • ・60歳時点で雇用保険の被保険者期間が5年以上あり、基本手当の支給を受けたことがあること
  • ・再就職し、再就職前の賃金と比較して60歳以後の賃金が75%未満に低下していること
  • ・再就職日前日に基本手当の支給残日数が100日以上あること
支給額 継続勤務時の賃金の最高で15%支給 再就職先での賃金の最高で15%支給
支給期間 65歳に達する月
  • ・基本手当の支給残日数が100日~200日未満→再就職時より1年
  • ・基本手当の支給残日数が200日以上→再就職より2年

高年齢雇用継続給付を受給すると在職老齢年金の一部が支給停止(最大で標準報酬月額の6%)となります。

高年齢雇用継続給付の支給額

みなし賃金日額=(60歳到達時前6か月の賃金総額÷180)×30

※みなし賃金日額は60歳に到達するまでの6か月間に支払われた賃金の総額を
180で除した額(賃金日額)に30を乗じて得た額のことで、60歳到達時の賃金月額限度額は486,300円。この額は毎年8月1日に変更されます。

支給額:60歳以降の賃金額の15%相当額(各月の賃金額が370,452円以上は不支給)を限度に60歳以降の賃金額の低下率に応じて、次のとおりになります。
低下率が61%未満の場合→60歳以降の賃金額×15%
低下率が61%~75%未満の場合→60歳以降の賃金額×低下率に応じて15%から逓減した率
低下率75%以上→不支給

(8)雇用保険の失業給付と年金は同時にもらえますか?

平成10年4月1日から特別支給の老齢厚生年金と雇用保険の基本手当は同時に受給できなくなりました。
特別支給の老齢厚生年金の受給権者が雇用保険の基本手当を受給する場合、基本手当が優先支給され、基本手当を受給している間は特別支給の老齢厚生年金が全額支給停止になります(長期加入者の特例の場合は年金を受給した方がよいこともあります)。
なお、遺族年金または障害年金は基本手当との支給調整を行いません。
支給停止される期間はハローワークで求職の申込みを行った日の属する月の翌月から失業給付の受給期間が経過した日の属する月(または所定給付日数を受け終わった日の属する月)までになります。
なお、求職の申込みをした後で、基本手当を受けていない月がある場合、その月分の年金はすぐに支給されず、3か月程度後の支給となります。また、基本手当の受給期間経過後、年金の支払い開始は3か月程度後となります。

支給停止の基本的な仕組み

支給停止の基本的な仕組み

(9)年金を請求するための手続きは?

公的年金は、年金を受ける資格(受給要件に該当)ができたとき自動的に年金の支給が開始されるものではありません。
自分自身または代理人(委任状などが必要)が年金を受けるための手続き(年金請求)を必要な書類(受取先金融機関の通帳等(公金受取口座を利用する場合は、受取機関の通帳等のコピーの添付は不要)、雇用保険に加入したことがある人は、雇用保険被保険者証などのコピー(雇用保険の被保険者番号が情報連携で取得できる場合は省略可)、加給年金額が加算される人は戸籍謄本など)を揃えて行う必要があります。

50歳前

毎年誕生月に「ねんきん定期便」が届くので、年金加入期間や年金額を確認しましょう。


50歳以上

50歳以上は自分の年金加入記録に基づく年金見込額を年金事務所などで試算してもらうか、ねんきんネットを活用するなどして調べておきましょう。


59歳誕生月

  • ・退職後も働く場合、雇用条件に応じた年金見込額を年金事務所などで試算してもらいます。
  • ・50歳以上配偶者の年金見込額も試算すれば、世帯の年金額が把握できます。

受給開始年齢に到達する3か月前

  • ・特別支給の老齢厚生年金の受給権(年金を受け取る権利)が発生する人に対して、受給開始年齢に到達する3か月前に基礎年金番号、氏名、生年月日、住所および年金加入記録が印字された事前送付用「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」が黄緑色の封筒に入って届きます。同封のリーフレットを参考に年金請求書を記入します。

受給開始年齢に到達した日(誕生日の前日)

  • ・受給開始年齢に到達した日(誕生日の前日)から年金請求手続きが可能。受給開始年齢に到達した日は、性別と誕生日で異なります。詳しくは、(4)老齢厚生年金は何歳から受け取れますか?の図表をご参照ください。
  • ・年金請求書に必要書類を添えて、年金事務所あるいは街角の年金相談センターに提出します(持参または郵送)。
  • ・年金事務所、街角の年金相談センター、街角の年金相談オフィスの所在地は日本年金機構のホームページや、年金請求書(事前送付用)に同封されているリーフレットでご確認下さい。
  • ・必要書類は受取先金融機関の通帳等(公金受取口座を利用する場合は、受取機関の通帳等のコピーの添付は不要)、雇用保険に加入したことがある人は、雇用保険被保険者証などのコピー(雇用保険の被保険者番号が情報連携で取得できる場合は省略可)、加給年金額が加算される人は戸籍謄本などです。必要書類は家族状況や加入していた年金の種類などで異なるため、事前に確認しておきましょう。単身者でマイナンバーが登録されている人は戸籍謄本等の添付が原則不要になります。令和元年7月より情報連携により、原則として住民票、所得証明書の添付は不要になりました。

請求手続き後

  • ・請求後2か月ほどで「年金証書・年金決定通知書」が届き、「年金証書・年金決定通知書」が届いてから50日前後で初回の年金が振り込まれます。
  • ・年金は毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月の偶数月に年6回に分けて、その月の15日にそれぞれ前2か月分がまとめて支給されます。