(1)後期高齢者医療制度とは?

平成18年6月21日に公布された「健康保険法等の一部を改正する法律」により、「老人保健法」が「高齢者の医療の確保に関する法律」(平成20年4月1日施行)と全面的に改正されました。
この改正により、平成20年4月1日から、75歳以上の人および一定の障害があり、申請により認定を受けた65歳以上75歳未満の人に係る医療については、財政基盤の安定化を図るという観点から、それまでの医療保険から独立した「後期高齢者医療制度(別名:長寿医療制度)」として導入されました。
運営主体は「老人保健制度」が市区町村単位でしたが、「後期高齢者医療制度」は都道府県単位(広域連合)が行っています。 また、後期高齢者医療制度では一人一人が被保険者になるため、「被扶養者」という考え方はなく、被保険者全員が保険料を負担します。

従来の老人保健制度と後期高齢者医療制度の違い

老人保健制度
(平成20年3月31日廃止)
後期高齢者医療制度
(平成20年4月1日スタート)
運営主体 市区町村
  • ・都道府県ごとにすべての市区町村が加入する「後期高齢者医療広域連合」
  • ・各種届出や保険料の徴収などは市区町村が窓口
対象者
  • ・75歳以上の人

  • ・65歳以上75歳未満で一定の障害があり、申請により認定を受けた人
同左
保険料
  • ・加入している公的医療保険の保険者に各自が納付
  • ・健康保険などの被扶養者は保険料負担なし
  • ・都道府県の広域連合ごとに定められた保険料を納付
  • ・原則公的年金から保険料を天引き
  • ・健康保険などの被扶養者だった人も保険料を負担
  • ・保険料の軽減制度あり
医療機関に
かかるとき
加入する医療保険から交付される「被保険者証」と、市区町村から交付される「老人医療受給者証」の2つを窓口で提示 広域連合から被保険者一人一人に交付される「被保険者証」を窓口で提示
医療機関窓口での負担割合
  • ・1割負担
  • ・現役並み所得者は3割負担(注)
同左

(注)現役並み所得者とは、市町村民税の課税所得が145万円以上かつ、年収が夫婦2人世帯で520万円以上、単身世帯は383万円以上である場合をいいます。


(2)後期高齢者医療制度の対象者はどのような人ですか?

次の①または②のいずれかに該当する人は、それまで加入していた医療保険(国民健康保険、健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合など)から脱退し、後期高齢者医療制度の被保険者となります。

①75歳以上の人
75歳の誕生日当日から加入します。
特に、本人が加入手続きをする必要はありません。

②65歳以上75歳未満で一定の障害のある人(注)
本人が申請し、広域連合の認定を受けた場合、認定日から後期高齢者医療制度に加入することができます。
加入申請の手続きは、住所地の市区町村の窓口になります。
ただし、加入している医療保険(国民健康保険、健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合など)から後期高齢者医療制度に移行することにより、医療機関で支払う医療費の一部負担金や保険料などが変更になることがあります。
申請にあたっては加入している医療保険の相談窓口や住所地の市区町村役場の担当窓口にお問い合わせください。
なお、1度認定を受けた人でも、75歳になるまではいつでも将来に向かって、障害認定を撤回し、国民健康保険、健康保険組合、全国健康保険協会、共済組合などの医療保険に移ることができます。

(注)一定の障害のある人とは下記の人をいいます。
(ア)身体障害者手帳 1級、2級、3級
(イ)身体障害者手帳 4級の下肢障害の1号、3号、4号
(ウ)身体障害者手帳 4級の音声・言語障害
(エ)療育(愛護)手帳 A判定(1度・2度)
(オ)精神障害者保健福祉手帳 1級・2級
(カ)障害年金 1級・2級

※上記の手帳などの交付を受けることができない場合で、上記と同程度の障害がある人は市区町村役場の窓口で確認して下さい。

(3)後期高齢者医療制度の保険料は都道府県によって違うのですか?

①保険料の仕組み
後期高齢者医療制度においては、被保険者一人一人に対して、保険料が賦課されます。
後期高齢者医療制度における保険料は、都道府県の広域連合ごとに制定することになりますので、同一都道府県内では一律の保険料が基本となっています。
ただし、一定の事情がある場合には、特例により、同一都道府県内であっても市区町村ごとに不均一な保険料の設定も認められます。
保険料は、被保険者全員が等しく負担する「均等割額」と、被保険者の所得に応じて負担する「所得割額」の合計額になります。
所得割額の計算式は『(被保険者の前年中の総所得金額 − 基礎控除額33万円)× 所得割率』です。
なお、均等割額および所得割額は広域連合ごとにそれぞれの都道府県の医療の給付に応じて、2年ごとに条例で決定します。
平成28~29年度の全国平均保険料率は均等割額が年額45,289円、所得割率が9.09%です。
なお、保険料には年間上限額が定められており、現在の上限額は55万円です。

②保険料の計算事例

【例】東京都の保険料:均等割額は42,400円、所得割額は9.07%
東京都在住の単身者で78歳、公的年金等収入260万円の場合

●年金収入の人の場合の所得割額について
所得割額 =(公的年金収入 - 公的年金控除 - 基礎控除[33万円])× 9.07%

※公的年金等控除額は収入金額に応じて定められており、収入金額が330万円未満の場合は120万円になります。


均等割額=42,400円…(ア)
所得割額=(公的年金等収260万円 - 公的年金等控除額120万円 - 基礎控除33万円)× 9.07% = 97,049円 …(イ)
保険料=(ア)42,400円+(イ)97,049円=139,449円→(年額)139,400円※100円未満切捨て

 

(4)後期高齢者医療制度の保険料の軽減措置とは何ですか?

後期高齢者医療制度の保険料については広域連合ごとに条例で定めていますが、所得水準に応じた軽減措置が設けられています。

①所得の低い世帯の人の軽減措置

(ア)均等割額の軽減
均等割額の軽減は同じ世帯の後期高齢者医療制度の被保険者全員と世帯主の「総所得金額等を合計した額」をもとに軽減します。


軽減後均等割額(大阪府のケース)

下記の表の「軽減後均等割額」の例は大阪府のケースを掲載していますので、詳細につきましては住所地の市区町村役場の担当窓口にお問い合わせ下さい。

軽減割合 均等割額軽減の基準
総所得金額等の合計が下記に該当する世帯
軽減後均等割額
(大阪府の例)
(a)9割 下欄(b)に属する被保険者であり、かつ、当該世帯の被保険者全員の各所得が0円であるとき
(ただし、公的年金等控除額は80万円として計算)
5,164円
(b)8.5割 世帯(同一世帯内の被保険者と世帯主)の総所得金額等が
基礎控除額(33万円)を超えないとき
(ただし、公的年金等控除額は80万円として計算)
7,747円
(c)5割 【世帯(同一世帯内の被保険者と世帯主)の総所得金額等が
【基礎控除額(33万円)+24.5万円×被保険者の数(被保険者である世帯主を除く)】を超えないとき
25,824円
(d)2割 世帯(同一世帯内の被保険者と世帯主)の総所得金額等が
【基礎控除額(33万円)+35万円×被保険者の数】を超えないとき
41,319円

(注)軽減に該当するか否かを判断するときの総所得金額等には、専従者控除、譲渡所得の特別控除の税法上の規定は適用されません。

(注)年金収入につき公的年金等控除を受けた65歳以上の人については、公的年金等に係る所得金額から15万円が控除されます。

(注)世帯主が被保険者でない場合でも、その世帯主の所得が軽減判定の対象となります。

(注)基礎控除額等の数値については、今後の税法改正等によって変動する可能性があります。

(注)平成28年度より、5割および2割の軽減対象が拡大されています。


(イ)所得割額の軽減
所得割額の賦課対象者のうち、所得割額算定に係る「賦課のもととなる所得金額」が58万円以下(年金収入のみの場合は、その収入が211万円以下)の人については、所得割額が一律5割軽減されます。 詳細につきましては住所地の市区町村役場の担当窓口にお問い合わせ下さい。


②勤務先の健康保険などの被用者保険の被扶養者だった人の保険料軽減措置
後期高齢者医療制度に加入する日の前日において勤務先の健康保険や共済組合、船員保険の被扶養者であった人は、所得割額は課されず、均等割額の9割が軽減されます。
なお、国民健康保険および国民健康保険組合に加入されていた人はこの保険料軽減措置の対象となりません。

(5)後期高齢者医療制度ではどのような給付を行っていますか?

後期高齢者医療制度において、被保険者に支給する医療給付の種類は基本的には従来の老人保健制度や国民健康保険制度で支給されているものと同じです。
後期高齢者医療制度の保険給付は下表の通りです。
なお、生活習慣病などの早期発見や予防を図るために、年に1回の無料健康診査や人間ドックの補助を実施している広域連合もあります。

保険給付の種類と概要

療養の給付 病気やけがで保険医療機関などにかかるときは、被保険者証を提示することで、かかった医療費の1割負担(現役並み所得者は3割負担)で受診することができます。
入院時食事療養費 被保険者が入院した場合、食費にかかる費用のうち、標準負担額(負担区分ごとで異なります)を負担します。
入院時生活療養費 被保険者が療養病床に入院した場合、食費と居住費にかかる費用のうち、標準負担額(負担区分ごとで異なります)を負担します。
保険外併用療養費 保険が適用されない、厚生労働大臣が定める先進医療などの療養を受けるとき、一定の条件を満たした療養であれば、一般的な診療部分(診察・検査・投薬・入院など)は自己負担分を除き、保険外併用医療費として広域連合が負担します。
療養費 急病などで被保険者証を持参せずに保険医療機関などにかかった場合や、コルセットなどの治療用装具を購入した時などは、いったん全額自己負担しますが、申請して保険適用が認められると自己負担分を除いた額が療養費として支給されます。
訪問看護療養費 居宅で療養している人が、主治医の指示に基づいて訪問看護ステーションを利用した場合、利用料(訪問看護に要した費用の1割、現役並み所得者は3割)を支払い、残りを広域連合が負担します。
特別療養費 保険料を滞納し、資格証明書(※)の交付を受けている人が医療機関で受診した場合、いったん医療費の全額を支払いますが、申請により支払った費用の一部が払い戻されます。

※資格証明書とは、災害などの特別の理由がなく、1年以上後期高齢者医療制度の保険料の滞納が続いた場合には、被保険者証を返還し、「資格証明書」が交付されます。資格証明書の交付を受けた場合、医療機関の窓口では、いったん医療費の全額を支払い、その後、各市町窓口で申請し、保険給付費相当額の支給が受けられます。

移送費 けがなどにより、移動が困難な患者が医師の指示により一時的、緊急的な必要性があって移送された場合には、緊急その他やむを得なかったと広域連合が認めた場合に限り移送費が支給されます。
高額療養費 1カ月に支払った医療費の自己負担額が負担区分ごとに定められた限度額を超えた場合は、申請して、限度額を超えた分が高額療養費として支給されます。
入院の際は各月ごとに負担区分ごとの限度額までの負担となります。
高額介護合算療養費 その年の8月1日から翌年の7月31日までの介護サービスの利用料と医療費の自己負担額の合算が、負担区分ごとに定められた限度額を超えた場合は、限度額を超えた分が支給されます。
葬祭費 被保険者が死亡したとき、葬儀を行った人に対して、申請により葬祭費が支給されます。



(6)被保険者証で治療を受ける場合の給付にはどのようなものがありますか?

①療養の給付
被保険者が病気やけがをしたとき、後期高齢者医療制度を扱っている病院・診療所にかかった場合、被保険者証を提示すれば、診察、投薬、薬の支給、処置、手術、入院などの治療を治るまで受けることができます。
なお、保険医療機関や保険薬局で調剤を受けた場合、これらの窓口で一部負担金(1割または3割)を支払います。
窓口で支払う一部負担金は次の通りです。

所得区分による窓口での一部負担金(外来・入院に共通)

所得区分 一部負担金の割合
現役並み所得者※ 医療費の3割
一般 医療費の1割

※現役並み所得者とは住民税課税所得が145万円以上の人、または、同一世帯に住民税課税所得が145万円以上の後期高齢者医療で医療を受ける人がいる人。
ただし、同一世帯に後期高齢者医療制度で医療を受ける人の収入合計が、2人以上で520万円未満、1人で383万円未満であると申請した場合には、「一般」の所得区分と同じく一部負担金は1割になります。

②入院時食事療養費
被保険者が入院した場合、診察などの医療費のほかに、1食の食事にかかる費用のうち、360円(標準負担額)を自己負担することになります。
ただし、所得に応じて標準負担額は異なります。
標準負担額を超えた分は、入院時食事療養費として給付されます。

入院時食事代の標準負担額

所得区分 負担額
(1食あたりの食事代)
現役並み所得者および一般(下記以外の人) 360円
指定難病患者(区分Ⅰ・Ⅱを除く)(注4) 260円
市町村民税
非課税世帯
低所得者II
(注1)
市町村民税非課税世帯で過去1年の入院日数が90日まで 210円
市町村民税非課税世帯で過去1年の入院日数が90日超(注2) 160円
低所得者I(注3) 100円

(注1)低所得者IIとは世帯の全員が市町村民税非課税の被保険者(低所得者I以外の被保険者)をいいます。

(注2)世帯の全員が市町村民税非課税で、過去1年で入院日数が90日を超えた人。適用にあたっては「後期高齢者医療制度限度額適用・標準負担額減額認定証」の申請が必要です。

(注3)「低所得者I」は世帯の全員が市町村民税非課税で、その世帯の各所得が必要経費を差し引いたとき0円となる被保険者(年金の場合は年金収入80万円以下)をいいます。

(注4)H28.3.31において、1年以上継続して精神病棟に入院していた者で、引き続き医療機関に入院する者についても対象

③入院時生活療養費
被保険者が療養病床に入院した場合、食費と居住費にかかる費用のうち、標準負担額(所得区分ごとに設定されます。)を除いた額を広域連合が負担します。
なお、療養病床とは、主として長期にわたり療養を必要とする人のための病床のことです。

入院医療の必要性の高い者以外の患者の場合

区分 生活療養標準負担額
一般の被保険者 入院時生活療養(1)を算定する保険医療機関に入院している人 食&mpsp;費:1食につき 460円(注3)
居住費:1日につき 320円
入院時生活療養(2)を算定する保険医療機関に入院している人 食&mpsp;費:1食につき 420円
居住費:1日につき 320円
低所得者II(注1) 食&mpsp;費:1食につき 210円
居住費:1日につき 320円
低所得者I(注2) 老齢福祉年金受給者以外の方(4以外の方) 食&mpsp;費:1食につき 130円
居住費:1日につき 320円
老齢福祉年金受給者 食&mpsp;費:1食につき 100円
居住費:1日につき 0円

(注1)低所得者IIとは世帯の全員が市町村民税非課税の被保険者(低所得者I以外の被保険者)をいいます。

(注2)「低所得者I」は世帯の全員が市町村民税非課税で、その世帯の各所得が必要経費を差し引いたとき0円となる被保険者(年金の場合は年金収入80万円以下)をいいます。

(注3)病院の届出により、1食あたり420円の場合もあります。

(注4)低所得者IとIIの人は療養の際に適用にあたっては「後期高齢者医療制度限度額適用・標準負担額減額認定証」の申請が必要です。


④保険外併用療養費
現在の医療保険制度では、原則として保険診療と保険外診療は同時に受けられないことになっています。保険外診療が一部でもあると、保険診療の部分も含めて全額自己負担となります。
ただし、保険外診療を受ける場合でも、厚生労働大臣の定める「評価療養(7種類)」と「選定療養(10種類)」については、保険診療との併用が認められています。
通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同じように扱われ、その部分については一部負担金を支払い、残りの額は「保険外併用療養費」として給付されます。

(A)評価療養(7種類)
先進医療(高度医療を含む)、医薬品の治験に係る診療、医療機器の治験に係る診療、薬事法承認後で保険収載前の医薬品の使用、薬事法承認後で保険収載前の医療機器の使用、適応外の医薬品の使用 、適応外の医療機器の使用

(B)選定療養(10種類)
特別の療養環境(差額ベッド)、歯科の金合金等、金属床総義歯、予約診療、時間外診療、大病院の初診、小児う触の指導管理、大病院の再診、180日以上の入院、制限回数を超える医療行為

⑤訪問看護療養費
居宅で療養している方が、主治医の指示に基づいて看護師等が行う療養上の世話や必要な診療が行われた場合、利用料(所得区分が現役並み所得者の人は3割、それ以外の人は1割)を支払います。



(7)医療費を立て替え払いした場合の給付にはどのようなものがありますか?

①療養費
やむを得ない事情で、保険医療機関で保険診療を受けることができず、本人が医療費の全額を立て替えた場合、本人の申請により、支払った費用の一部の払い戻しが受けられます。
たとえば、次のケースが該当します。
・海外に渡航中に治療を受けたとき
・療養のため、医師の指示により義手・義足・義眼・ギプス・コルセットなどを装着したとき
・輸血のために用いた生血代がかかったとき

・医師が必要と認める、はり師、灸師、あんまマッサージ指圧師の施術を受けたとき(後期高齢者医療を取り扱う接骨院等で施術を受けた場合は、被保険者証を提示することで一部負担金を支払うだけで済みます。)

・急病などでやむをえず被保険者証を持たずに診療を受けたとき(広域連合が認めた場合に限られます。)などです。

②高額療養費
病気やけがで入院・手術などをして、重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高額となることがあります。
そこで、保険医療機関や保険薬局で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額(自己負担限度額といいます)を超えた場合に、その超えた額を支給する制度です。
ただし、保険外併用療養費の差額部分や入院時食事療養費、入院時生活療養費の自己負担額は高額療養費の対象外です。
なお、支給対象者には広域連合から申請案内が送付されますので、必要事項を記入し、返送します。
高額療養費の適用は申請しなければなりませんが、一度申請すると、振込口座に変更がない限り、以後の申請の必要はありません。


(ア)自己負担限度額を超えた場合

1か月当たりの医療費の自己負担限度額(一部負担金)

所得区分 外来(個人ごと) 外来+入院(世帯単位)
現役並み所得者
(注1)
44,400円 80,100円+(医療費-267,000円)×1%
[4回目から44,400円(注4)]
一般 12,000円 44,400円
区分II(注2) 8,000円 24,600円
区分I(注3) 8,000円 15,000円

(注1)現役並み所得者は住民税課税所得が145万円以上の人、または、同一世帯に住民税課税所得が145万円以上の後期高齢者医療で医療を受ける人がいる人。

(注2)世帯全員が市町村民税非課税世帯(区分Iを除く)などです。

(注3)世帯全員が市町村民税非課税世帯で所得が一定額以下(年金収入80万円以下等)などです。

(注4)現役並み所得者で、過去12か月間に4回以上の高額療養費の支給があった場合は、4回目以降の外来+入院の限度額は、多数該当として44,400円になります。

(注5)区分I・IIの人が入院の際に、医療機関の窓口で減額を受けるためには、「限度額適用・標準負担額減額認定証」が必要です。

【例】所得区分が現役並み所得者で、総医療費が100万円で、窓口の一部負担金(3割)が30万円かかる場合
自己負担限度額=80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円
高額療養費として支給される額=一部負担金300,000円-自己負担限度額87,430円=212,570円

(イ)75歳誕生月の特例制度
月の途中に75歳の誕生日を迎え、後期高齢者医療制度の被保険者となる人は、誕生月に「誕生日前の医療保険」と「後期高齢者医療」の2つの制度に加入することになるため、75歳の誕生月に限り、下の表の通りになります。
なお、1日生まれの人は75歳の誕生月に加入している制度が後期高齢者医療制度のみの場合は、特例制度の対象外です。

75歳誕生月に限って適用される自己負担限度額

所得区分 自己負担限度額(月額)
個人単位(75歳の誕生月) 外来+入院
(世帯単位)
外来
(個人ごと)
外来+入院
(個人合算)
現役並み所得者
(注1)
22,200円 40,050円+(医療費-133,500円)×1%
[4回目から22,200円(注4)]
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
[4回目から44,400円(注4)]
一般 6,000円 22,200円 44,400円
市町村民税
非課税世帯
区分II
(注2)
4,000円 12,300円 24,600円
区分I
(注3)
4,000円 7,500円 15,000円

(注1)現役並み所得者は住民税課税所得が145万円以上の人、または、同一世帯に住民税課税所得が145万円以上の後期高齢者医療で医療を受ける人がいる人。

(注2)世帯全員が市町村民税非課税世帯(区分Iを除く)などです。

(注3)世帯全員が市町村民税非課税世帯で所得が一定額以下(年金収入80万円以下等)などです。

(注4)現役並み所得者で、過去12か月間に4回以上の高額療養費の支給があった場合は、4回目以降の外来+入院の限度額は、多数該当として22,200円(44,000円)になります。

(注5)区分I・IIの人が入院の際に、医療機関の窓口で減額を受けるためには、「限度額適用・標準負担額減額認定証」が必要です。

(注6)誕生日前日までに支払った医療費が高額である場合は、それまで加入していた医療保険において高額療養費の支給を受けます。


③高額介護合算療養費
世帯で1年間(その年8月1日~翌年7月31日まで)に支払った後期高齢者医療制度の自己負担額と介護保険の利用負担額の合算額が、世帯の自己負担限度額(下表)を超えるときは、後期高齢者医療制度と介護保険それぞれの制度から払い戻されます。
なお、後期高齢者医療制度または介護保険の自己負担額のいずれかが0円の場合には対象となりません。
また、自己負担限度額を超える額が500円以下の場合については支給の対象となりません。

高額介護合算療養費の自己負担限度額(年額・世帯単位)

所得区分 後期高齢者医療制度+介護保険
現役並み所得者(注1) 67万円
一般 56万円
区分II(注2) 31万円
区分I(注3) 19万円

(注1)現役並み所得者は住民税課税所得が145万円以上の人、または、同一世帯に住民税課税所得が145万円以上の後期高齢者医療で医療を受ける人がいる人。

(注2)世帯全員が市町村民税非課税世帯(区分Iを除く)などです。
(注3)世帯全員が市町村民税非課税世帯で所得が一定額以下(年金収入80万円以下等)などです。



(8)緊急時などに移送されたときにはどのような給付がありますか?

入院や転院などのための移動が困難な被保険者で、医師の指示で一時的・緊急的必要があり、移送された場合、緊急その他やむを得なかったと広域連合が認めた場合に限り「移送費」が支給されます。
移送費の額は、最も経済的な通常の経路および方法により移送された場合の旅費に基づいて算定した額の範囲内での実費になります。
医師等の付添人(必要な場合に限る)が同乗した場合、その人の人件費は、療養費として支給されます。
ただし、通院など一時的、緊急的とは認められない場合には、支給の対象とはなりません。


(9)亡くなったときにはどのような給付がありますか?

被保険者が亡くなったときは、葬祭を行った人に対して「葬祭費」が支給されます。
葬祭費の額は広域連合ごとに異なり、支給される額は3万円~7万円ほどになります。



(10)保険料の納付方法はどのようになっていますか?

後期高齢者医療制度の保険料の納付方法は年金の受給額によって、「特別徴収」と「普通徴収」の2種類があります。

①特別徴収(公的年金からの天引き)
公的年金などの支給額が年額18万円以上の人は、原則として2か月ごとに支払われる年金から2か月分に相当する保険料が天引きされます。
ただし、年度途中で他の区市町村から転入した人や、新たに加入した人は、一定期間特別徴収にはなりません。
介護保険料と合わせた保険料額が、徴収対象となる年金の2分の1を超える場合には特別徴収されず、納付書による納付(普通徴収)となります(その場合、介護保険料は特別徴収されます)。

②普通徴収(納付書による納付)
特別徴収の対象とならない人は、住所地の市区市町村から送付される納付書で保険料を納付することになります。
なお、口座振替(自動払込)を希望する場合には、住所地の市区町村役場の後期高齢者医療制度担当窓口で手続きをします。
保険料の納期限は納付月の月末で、納期限を過ぎても納付がない場合は、督促状が送付されることになります。

  • ●特別徴収の対象とならないケース
  • ・公的年金の支給額が年額18万円未満の人
  • ・介護保険料とあわせた保険料額が、年金額の2分の1を超える人
  • ・年度途中で新たに加入した人
  • ・年度途中で他の市区町村から転入した人
  • ・年金担保貸付金を返済中、または貸付開始された人


(11)交通事故などにあったときは被保険者証を使用できますか?

交通事故や傷害事件など、第三者(加害者)から傷害を受けた場合や自損事故の場合も、後期高齢者医療の被保険者証を使って、医療を受けることができます。
ただし、住所地の担当窓口に届け出(『第三者行為による傷病届』)が必要です。
なお、第三者の行為によって受けた傷病の治療に要する医療費は、原則として加害者が全額負担すべきものです。
このため、被害者が後期高齢者医療で治療を受けると後期高齢者医療はその医療費を一時的に立て替え、後日加害者に立て替えた医療費を請求します。
注意点ですが、市区町村へ届け出をする前に、加害者から治療費を受け取ったり、示談を済ませてしまうと、後期高齢者医療で立て替えた医療費を加害者に請求できなくなる場合がありますので、注意しましょう。