2025年の日本 破綻か復活か
- 編者:駒村 康平
- サイズ:B6判・328頁
- 定価:本体2,500円 + 税
- 発刊:2016年9月
- 出版社:勁草書房
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本書紹介
当協会の「2025年の生活保障と日本社会の構想研究会」(2014年8月~2016年2月 主査:駒村 康平慶應義塾大学経済学部教授)の研究成果をまとめた書籍『2025年の日本 破綻か復活か』(駒村康平編)が、2016年9月末に勁草書房から出版されました。
当協会は、一般財団法人として公益目的支出活動計画にのっとって事業を実施しており、その一環として勤労者の福祉に寄与することを目的に研究会活動を進めております。これまでの日本社会の課題と将来を展望する研究会と同様に、この目的の遂行のために本研究会を2014年8月に設置し、以来2016年2月までの合計18回におよぶ研究活動を進めました。委員からの報告だけに留まらず、関連する分野の研究者・実務家を招いて議論を行ない、多角的な見地からの探求を進めて成果書籍へ反映しています。
なお、研究会の成果については、シンポジウムの開催を通じて普及にも取り組んでおります。この度の成果書籍についても、2016年10月24日に本書のタイトルそのままに「2025年の日本社会 破綻か復活か」と題するシンポジウムを成功裏に開催しております。
さて、現在、日本社会は急激な高齢化・人口減少の進行により、医療・介護・福祉の社会保障、地域福祉の問題だけではなく、生活をめぐるさまざまな保障面についてどのような社会づくりを進めていくのかが問われております。本書は、これからの日本および地域社会を構想し、あるべき政策を体系的に提唱しております。本書は挑発的、刺激的な解決策を示すことを目的とするものではありませんが、これからの日本社会を構想するにあたって勤労者をはじめとする多くの皆さまに考えていただくヒントとなれば幸いです。
本書の構成
序章 2025年の日本 破綻か復活か
駒村康平
総論 日本は破綻へ進むのか
第1章 避けられない日本の人口減少と高齢化─出生、死亡、移動の動向から-
和田光平
第2章 将来世代に負担を先送りする日本─日本経済が整えるべき基礎的条件─
大瀧雅之
第3章 破綻に向かう「日本的」労使関係─長期性と社会性を失った雇用-
戎野淑子
第4章 増税不可避の日本財政─社会を支え、社会によって支えられる財政システムへ─
高端正幸
第5章 先延ばしできないポスト社会保障・税一体改革
駒村康平
各論 地域からの復活
第6章 地域で「治し、支える医療」への転換─10年、20年後を見据えた地域包括ケアシステム─
堀真奈美
第7章 地域が主導する垂直的国土構想の改革
佐無田光
第8章 高齢者が活躍する地域コミュニティづくり
前田展弘
終章 次の繁栄を目指して
駒村康平
あとがき