慶應義塾大学寄附講座 〜5年間の集大成〜
「社会のしんがり」出版記念対談

  • 駒村 康平 氏
  • 慶應義塾大学教授
  • 玄侑 宗久 氏
  • 芥川賞作家・福聚寺住職

司会:斗ヶ沢 秀俊 氏(毎日新聞社)

記念対談動画

司会:本日は福島県三春町の福聚寺住職で芥川賞作家でもある玄侑宗久さんと、慶應義塾大学経済学部教授の駒村康平さんの対談を開催します。本来、この対談は毎日メディアカフェイベントとして3月23日に毎日ホールで開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大により中止になり、改めて収録、公開することになりました。

私はコーディネーターを務める毎日新聞社の斗ヶ沢秀俊です。はじめに、この対談の開催の経過と趣旨を説明します。一般財団法人 全国勤労者福祉・共済振興協会(全労済協会)と慶應義塾大学は、日本の各地で貧困などの社会課題に向き合い、それを克服する闘いの「しんがり」の役割を果たしている方々に登壇していただく寄附講座を2014年度から5年間にわたって開催してきました。

寄附講座を終え、11人のしんがりの方々が次代の日本を担う若い学生たちとともに考え、意見を交わした講座の様子をまとめた『社会のしんがり』が新泉社から刊行されました。これを記念して、慶應義塾大学の出身者で、福島の古刹の住職として、地域コミュニティー維持に取り組んでこられた玄侑宗久さんと、寄附講座を担当した駒村康平さんの対談が企画されました。

この対談では、さまざまな課題を抱える社会で、どのような心の持ち方、生き方をすればよいのか、お二人に存分に語っていただきます。

【対談者 略歴】

駒村 康平(こまむら・こうへい)

1964年生まれ。慶應義塾大学経済学部教授、ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター長。経済学博士。著書に『年金はどうなる』『社会政策』など。日本経済政策学会優秀論文賞など多数の受賞歴があります。寄附講座の担当教授です。


玄侑 宗久(げんゆう・そうきゅう)

1956年福島県三春町生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。現在は福聚寺住職の傍ら、花園大学仏教学科および新潟薬科大学応用生命科学部の客員教授、福島県立医科大学経営審議委員、「たまきはる福島基金」理事長などを務めています。2001年『中陰の花』で第125回芥川賞受賞。2014年『光の山』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しています。

司会:駒村さんに寄附講座を振り返っていただいた後、お二人に自由に語っていただきます。